セリシンとは
蚕の繭を構成している重要な成分のひとつが「セリシン」です。
蚕の繭は「フィブロイン」と「セリシン」という2種類の蛋白質からできており、約4対1の割合で構成されています。フィブロインは繊維状の蛋白質で絹糸になりますが、セリシンは繭づくりの際にフィブロインを接着させ繭を形作る糊状の蛋白質です。このためセリシンは絹糸や絹織物にする工程で洗い落とされ廃棄されていたため、長年研究の対象からはずされていました。近年、多くの研究者によってセリシンの構造と優れた機能が解明され、多くの分野で注目を集めています。