繭玉作り

蚕種製造の伝統技術を今に伝え次代に活かす

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高原社で受け継がれる伝統行事

養蚕の衰退にともない繭玉飾りの意味は薄れてしまいましたが、高原社では今でも「蚕繭豊作」のために繭玉飾りの行事を続けています。

ふつう養蚕農家では、蚕室、上蔟室、神棚、土間、大黒柱などに飾り付けますが、社内でもならわしにのっとり蚕玉さまの神棚、蚕室、催青室などいたるところに飾っています。

そして繭玉飾りのある場所には、「萬物作(よろずものづくり)」「蚕繭豊作」「社員安全」「社運隆盛」などと墨書きした紙を貼って祈願します。

繭玉作りの様子

繭玉団子の色は白が基本のようですが、ここでは赤や緑も作っています。 今回は撮影ということでちょっとふざけて黄色い団子も作ってみました。

これはふざけているわけではありません。えびす様や大黒様の神棚にはこんな特大の繭玉団子を供える風習があるのだそうです。 でも社内にはこの由来を知る者もいなければ、えびす様や大黒様すら存在しません。このように伝統とはしばしば一人歩きをするものです。

左から小判、稲花、繭の形を模しています。

今までは社長が書いていた「萬物作」ですが、今年から若手に引き継がれました。仕事の伝統だけでなく、こうしたならわしも代々続いて欲しいものです。