蚕品種の発達

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日本独自の優良蚕品種開発

多種多様な繭玉
古来より日本にも在来野蚕種があったと言われていますが、本格的に衣料として実用化されたのはA.C.500~600年 推古天皇の時代に遡ります。当時、蚕種は中国から韓国に移出された蚕種が、織機に伴われて入国したと言われています。その後は元禄時代貿易の交流につれ様々な蚕種が導入されました。

明治中頃から昭和初期には、蚕品種の改良及び交配試験用としてイタリアを始めフランスから多くの原種が輸入されました。在来日本種・中国種に欧州種が加わったことから急速に品種改良が進み、日本独自の優良蚕品種開発の道が拓かれました。

昭和9年原蚕種の国家管理、昭和12年蚕品種指定制度が公布されてから、我が国の蚕品種は一定の条件下で研究が進みました。それから30年間で原種255、交配式春用88、夏秋用68が指定された経過があります。

その後も蚕品種育成の基本として、「強健性」「収繭量」「生糸量歩合」「解舒率」「小節」「繭糸繊度」「玉繭蚕歩合」「ラウジネス」が審査の対象となっていました。

蚕種の改良発達が日本の蚕糸業に貢献した一例
項目 昭和2年 昭和52年 昭和63年
収繭量(1箱当り㎏) 23.1 31.5 34.6
指数 100 136 147
生糸量歩合 10.42 18.77 18.97
指数 100 180 182

※ 20,000粒/箱(資料:蚕糸科学と技術)